メコンに死す

シリーズ・アジアの現代文学F

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ピリヤ・パナースワン/ 桜田育夫訳
定価 2000円+税
四六判 / 248頁 / 87年初版
ISBN4-8396-0033-3 C0397 Y1300E

●書評●

【関連書】ラオス概説  シーサンパンナと貴州の旅

1975年、ラオスは長年に及ぶ内戦の末に、王政を廃止、共和制に移行した。このラオス革命の陰には、右派と左派に引き裂かれ、それぞれに利用されたあげく、大量の難民となって国外に脱出せざるをえなかったモン族(メオ族)の悲劇があった。本書は、このインドシナ戦争の影の部分を克明に描いたドキュメンタリー・ノベルで、ヴァン・パオ将軍やプーマ首相など実在の人物も登場する異色作である。著者は米国の援助機関や難民キャンプでモン族の人たちと長い付き合いがあったタイ人ライター。口絵にはモンの日常風景、主要政治家などの写真を配し、資料的にも貴重である。

【目次】

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