民衆(上)

ショニール・ホセ選集A

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F・ショニール・ホセ / 山本まつよ訳
定価 1800円+税
四六判 / 288頁 / 91年初版
ISBN4-8396-0060-0 C0397 Y1800E

ロサレス物語5部作の一つ。前作『仮面の群れ』で上流階級からつま弾きされたような形で自殺したアントニオ・サムソンの忘れ形見、ペペ・サムソンが主人公です。舞台は1970年から72年頃、反マルコス学生運動が空前の高まりを見せていたマニラ。三流大学に入学したぺぺが、友情、恋、暴力、運動とさまざまな体験を重ねるうちに、悩み、傷つきながら成長していきます。そして、この時代の最後に行き着くところは「政治」です。青春を政治、そして革命に賭けざるを得ないのです。
ショニール・ホセが円熟しきったストーリー・テラーの腕の冴えを見せます。 フィリピンの学生たちの風俗がまぶしいくらい鮮烈に描かれた、非常に面白い作品です。

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