比較的文法がシンプルなインドネシア語は、単語を覚えることがマスターへの近道です。
今までの単語集は、場面場面で単語を集めたものが多く、インドネシア語を本格的に勉強したい人にとってはどの単語を覚えれば効率よくインドネシア語ができるようになるのか、悩むところでした。
この単語集は、3535語の単語を頻度順に分け、さらに勉強しやすいように3段階のレベルに分けています。
1600以上の豊富な例文が、単語についての理解を助けるとともに、例文の中には繰り返し同じ単語が出てくるので、学習を進めるうちによく使われる単語が身につくようになっています。
見出し語のインドネシア語の意味(日本語)の部分が赤字で印刷されていますから、付属の透明赤いシートで隠して勉強すれば覚えるのに便利です。
ハンディなインドネシア語の辞書としても活躍。インドネシア語を勉強するのに必須の一冊です。
【著者はこんな人】
森山幹弘(もりやま みきひろ)
南山大学外国語学部教授。インドネシアおよびスンダの文化史、インドネシア現代文学。
【目次】
本書の使い方
本書の見方
Level1 基本単語 1016語
Level2 中級単語 1380語
Level3 上級単語 1139語
Indeks 索引
【本書の使い方】から
この単語集は2種類の頻度調査のデータ(参考文献参照)に基づき、使用頻度の高い順に約3500語を選んで編集しました。この使用頻度順という編集方針が、これまでのインドネシア語の単語集にはなかった新しい点です。この単語集の約3500語を覚えれば、インドネシア語の新聞や雑誌はほぼ辞書なしで読めるでしょう。
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3500の単語を3つのグループに分け、最も頻度の高い1016語をレベル1、次の1380語をレベル2、最後の1039語をレベル3としました。ただし、学習者にとって使用頻度の高い語彙についてはレベルを一段階上げ、逆に英語から簡単に類推できる外来語のレベルは一段階下げて分類してあります。俗語も使用頻度の高いものは含めました。さらに学習者に特有の実用単語はジョージ・クイン氏編集の学習者辞書を参考にして補足しました。
それぞれの単語は、学習者が覚えやすいように多くの意味を示さず、できるだけ1つの単語には1つの意味という方針で編集してあります。また、すべての単語を品詞に分類してあります。動詞を中心にして形容詞、接続詞などには例文が示してありますので、例文を参考にして使い方を学んでください。
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ご存じのようにインドネシア語の学習においては、派生語の理解が重要です。辞書を引くときの原形(「基語」と呼ぶ)に接辞が前や後ろについて、様々な形態を派生し、豊かな意味を形成するのがインドネシア語の特徴と言えます。この単語集では、そのような派生語も1つの単語として見出し語として掲げています。それぞれの単語は基語であれ派生語であれ、その使用頻度の高さに従って見出し語として取り上げました。
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意味と基語目の下には関連する派生語、複合語、関連語が並べられているものもあります。基本的には、それらの派生語などはこの単語集の中で見出し語として取り上げているものに限ります。つまり、見出し語を覚えるときに派生語などを併せて学習すると、それらの語が次には見出し語として出てくるので、2回目は覚えやすくなるという仕組みです。
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この単語集の着想は、インドネシア語を教えてきた経験の中で、語彙の習得が学習者にとってとても重要だと考えるようになったからです。学習者があまり辞書を引かずにインドネシア語を読み、会話がスムーズにできるようなレベルにより早く到達するには、比較的文法事項が容易なインドネシア語は他の外国語以上に基礎的な語彙の習得が鍵になると考えています。その考えは上記の学習者辞書の編者であるジョージ・クイン氏との議論に負うところがあります。
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この単語集がインドネシア語学習の一助となることを願っています。
森山幹弘