ラオス観光公式ガイド

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 ラオス情報文化観光省監修 藤田昭雄編

 定価1700円+税
 A5判並製・250ページ・オールカラー
 ISBN978-4-8396-0264-2

【関連書】ラオス概説  ラオス全土の旅 ヴィエンチャン平野の暮らし  雲南・北ラオスの旅 ラオスの基礎知識

 ラオス全17都県の観光局のデータと写真を基に編集された、最も信頼できるラオスのガイド・ブックです。ラオスは「最もくつろげる旅行先」として人気上昇中ですが、ルアンパバーンやワット・プーなど有名な観光地以外はあまり知られていません。この本では、各県の観光局おすすめの旅スポットを豊富な写真とともに紹介しています。まさに「知られざるラオス」の魅力がいっぱいです。



オールカラーの美しい紙面(見本)。ラオス観光局のお墨付きなのでデータも正確
見開き

トビラも魅力的です
トビラ画像


【まえがき】
 我が国は東南アジアの中央部にある内陸国(Land-Locked)であり、したがって近隣諸国をつなぐ架け橋(Land-Linked)の国です。みずみずしい自然に恵まれ、豊かな文化と歴史を有し、静かなたたずまいの寺院を中心に、敬虔な仏教徒が暮らす国です。
 国土の70%は山岳ですから、トレッキング、カヤッキング、マウンテンバイキング、洞窟や滝めぐりなど、さまざまなアウトドア―・スポーツが存分に楽しめます。
 緑深いジャングル、そそり立つ峰々、変化に富んだ谷と川、メコン川の中洲の無数の島々など、国土のすべてが自然を求めてやってくるツーリストを惹きつけます。
 国土ばかりではありません。国民は温厚で、気配りと思いやりにあふれています。目が合えば初対面の人にも微笑みかけ、ツーリストもまた微笑みでこたえる、そうしたやわらかい空気が街を、そして国全体を包み込んでいます。
 各地の村では、伝統的な生活から生み出される個性的な手工芸品を発見するでしょう。村ごとに昔から繰り返りかせされてきた行事やお祭りに出会うチャンスも少なくありません。
 近年、我が国は安全で安心な国として、徐々にその魅力が世界に知られ始めました。我が国を訪れた外国人の数は、2002年は73万人でしたが、10年後の2011年には270万人となり、この10年間で3.7倍に伸びました。それでも多くのツーリストが押しよせる他の観光国と比べれば、ゆっくり滞在していただける、静かな国です。
 我が国は現代のストレスとは無縁の古き良き伝統と本物の自然を体験できる、世界でも数少ない国なのです。どうぞ、過熱気味の先進国を離れ、しばらくは我が国のホスピタリティに身をゆだねてください。
 本書はまずラオスの魅力を語ります。貴重な自然とそこに棲む動植物、健康的でおいしい料理、各地で催される伝統イベント、お土産にぴったりの精巧な手仕事の作品、ラオスならではの穏やかなリラクゼーションなど、ユニークな楽しみ方をご紹介します。
次に北はポンサーリー県から南はアッタプー県まで、全17県のそれぞれの地域の興味深い旅のスポットをご紹介します。
 最後は地理や歴史や文化の基礎知識をまとめました。
 本文の各所で触れていますが、我が国と日本は50年以上にわたりたいへん良好な関係を構築してまいりました。ラオス人は日本に対し強い関心と好意を抱いています。私たちは親しい友人であるその日本の皆さんに、もっと我が国のことを知っていただきたいと願っています。
 本書に最後まで目を通していただければ、きっとラオスに興味を抱いていただけると思います。そしてきっと我が国を訪れたくなるでしょう。一度でも我が国に足を踏み入れた人は、何度も足を運びたくなる、と多くの日本人が仰ってくれています。
 では、近い将来、「飾らない美しさ」“Simply Beautiful”の国、ラオスで読者の皆様に、一度ならず何度も、お目にかかれることを楽しみにしております。

ラオス情報文化観光省 大臣
ボーセーンカム・ヴォンダーラー

【目次】
第1章 ラオスの旅の楽しみ
 1. みずみずしいラオスの自然
 2. ヘルシーなラオス料理
 3. にぎやかな祭りと厳かな仏事のかずかず
 4. 珠玉のハンディクラフト
 5. 身もこころも癒されるリラクゼーション

第2章 ラオスの旅を組み立てる
 1 .いつ旅に出るといいのか
 2. 長距離の移動はバスが便利
 3. 街や村の乗り物
 4. 自転車やバイクのレンタル
 5. 谷間を行くボート・トリップ
 6. 空と鉄道の便
 7. 泊まる宿は4 種類
 8. 入国手続きと滞在ビザ
 9. 通貨・郵便・通信事情

第3章 雲海がつつむ最北部
 ★ポンサーリー県
  雲の沸きたつプー・ファー山の眺望
  懐かしさにあふれた旧市
  樹齢400年のお茶の木
  清流ナム・ウー川の舟旅
  ちょっと一休みのムアンクーア
 ★ルアンナムター県
  気軽に参加できるエコ・トレッキング
  ナム・ハー国立保護区のトレッキング・プラン
  ビエンプーカーのトレッキング
  古い町並みが残るムアンシン
 ★ウドムサイ県
  全長18kmのチョームオン巨大洞窟
  実を食べると長寿になる木
  郷土料理とハンディクラフト体験コース
  霊験あらたかな仏様と河原の温泉
  森の恵みのおすそ分け天然の蜂蜜
 ★ボーケーオ県
  黄金の三角地帯と古代遺跡
  メコン川スローボートの旅
  ボーケーオでサファイヤが取れる
  樹上ハウスに泊まるギボン体験ツアー
  フアイサーイで一番眺めのいいところ

第4章 史跡に彩られた北部
 ★ルアンパバーン県
  歩いて回る市内のスポット
  トゥクトゥクで回る郊外のスポット
  ルアンパバーンの新年行事
  見のがせない古都の名刹
  自転車でめぐる個性的な寺々
  ノーンキヤウの舟の旅
 ★フアパン県 
  民族色豊かな県都サムヌア 
  ラオス現政権生誕の地ビエンサイ 
  ウティヤン・ヒンタン古代石柱遺跡 
  ビエントーン温泉とナム・ウーン温泉 
  ナム・エート‐プー・ルーイ国立保護区 
 ★サイニャブーリー県 
  薬草園とハーバル・スパ 
  ナム・ティエン湖の象保護センター  
  フランスのNGOが始めた象祭り 
  サイニャブーリーの仏閣と奇祭 
  象の街ホンサーで織物を探す 
 ★シエンクアーン県 
  ジャール平原の謎の壺 
  ムアンカム日帰りツー 
  古都ムアンクーンを偲ぶ

第5章 ひかり輝く中部
 ★ビエンチャン県
  首都から出かける日帰りツアー
  ウォータースポーツならバンビエン
  地元の人たちでにぎわうカーシー温泉
  悲恋伝説で知られるタム・クンラーン洞窟
 ★ビエンチャン都
  日本語の無料地図を手に入れる
  ビエンチャン市内のランドマークを訪ねる
  ビエンチャンの展示館
  首都の名刹めぐり
  ラオスの歴史を飾った四王の銅像
  びっくり箱の巨大な市場
  お寺の中の伝統サウナ
  屋形船の魚料理
  日本人が始めたラム酒の酒蔵
 ★ボーリカムサイ県
  ビエンチャンに一番近い国立保護区
  プー・カオクアーイは蘭の宝庫
  8号線の石の森とラックサーオ温泉
  ナム・カディン川の自然と歴史
 ★カムムアン県
  タム・コーンロー洞窟ボート探検アドベンチャー
  偶然発見された仏陀の洞窟
  爆破したら現れた象の洞窟
  南のシーコータボーン大仏塔と北の大城壁
  おいしい餅菓子、カノム・パーン
 ★サワンナケート県
  コロニアル時代の街並みを残す県都サワン
  クメール帝国のフアンヒン遺跡
  歴史と自然のチャムポーン周遊サーキット
  名刹タート・インハン仏塔
  バーン・ラハーナムトン村のコットン織物

第6章 グリーン・パラダイス南部
 ★サーラワン県
  一躍有名になったサーラワンの味
  タート・ロの三大滝
  淹れたてのアラビカの香りコーヒー・ロード
  トゥームラーン織物周遊ツアー
  プー・タークカオ山と九穴洞
  リズミカルな民族芸能ラム・ラーオ
 ★セーコーン県
  家族連れでにぎわう2つの滝
  神々しい孤高の滝ナムトック・カタームトック
  セー・コーン川をボートで下る
 ★チャムパーサック県
  優雅なメコンクルーズ船の旅
  満月の夜のワット・プー遺跡群
  ドーン・コーン島の自転車ツアー
  ボーラウェーン高原の滝街道
  癒しの島々シーパンドーン
  象の村のエコ・ロッジに泊まる
 ★アッタプー県
  たくさんの願いを叶えてくれるワット・サケー寺院
  英雄セーターティラート王の石塔
  伝説の湖ノーン・ファー
  オイ族とブラオ族を訪ねる 
  セー・ピアンの三大滝

第7章 ラオス学習ノート
 1. 国土と地形
 2. 歴史の概略
 3. ラオスの民族
 4. 宗教と習慣


【著者はこんな人】
藤田昭雄 ふじたあきお
1946年横浜生まれ。
「地球の歩き方」(ダイヤモンド・ビッグ社)創刊のメンバーとして、1970年代に始まった卒業旅行ブームの初期の企画立案と旅行雑誌のプロデュースに携わる。
退職を機にJICAシニア海外ボランティアとして、アルゼンチンに赴任。その後ラオスに派遣され、現在も観光促進の支援活動を続けている。ラオス・ビエンチャン在住。

【ラオス情報文化観光省とは】
Ministry of Information, Culture and Tourism, ກະຊວງຖະແຫຼງຂ່າວ,ວັດທະນະທຳແລະທ່ອງທ່ຽວ
2011年に再編され、旧情報文化省(Former Ministry of Information and Culture,ກະຊວງຖະແຫຼງຂ່າວ ແລະ ວັດທະນະທຳ)と旧ラオス国家観光庁(Former Lao National Tourism Administration, ອົງການທ່ອງທ່ຽວແຫ່ງຊາດ)が合体して新設されたラオス行政省庁のひとつ。統括者はボーセーンカム・ウォンダーラー大臣(Prof. Dr. Bosengkham Vongdara,ສຈ. ດຣ. ບໍ່ແສງຄຳ ວົງດາລາ)。
情報部門(Information Sector, ຂະແໜງຂໍ້ມູນ)、文化部門(Culture Sector, ຂະແໜງວັດທະນະທຳ)、観光部門(Tourism Sector, ຂະແໜງທ່ອງທ່ຽວ)の3部門からなり、全15局(15 Departments)を持つ。観光部門には観光促進局(Tourism Marketing Department,ກົມການຕະຫຼາດທ່ອງທ່ຽວ)、観光開発局(Tourism Development Department,ກົມພັດທະນາການທ່ອງທ່ຽວ)、観光管理局(Tourism Management Department,ກົມແຜນການທ່ອງທ່ຽວ)の3部局とツーリズム・アンド・ホスピタリティ・トレーニング・センター(Tourism and Hospitality Training Center, ສູນຝຶກອົບຮົມການທ່ອງທ່ຽວ)が設置されている。各部局の職員は50~100名規模。
観光促進局は観光促進部(Tourism Marketing Division ພະແນກການຕະຫຼາດທ່ອງທ່ຽວ)と観光広報部(Tourism Promotion Division ພະແນກສົ່ງເສີມການທ່ອງທ່ຽວ)の2つの部署に分かれているが、カタログやビデオなどの宣伝用制作はこの観光広報部が担当としている。現場職員は11人。
なお、中央省庁の地方組織として、各県に情報文化観光局(Provincial Sector of Information, Culture and Tourism,ຂະແໜງຖະແຫຼງຂ່າວ,ວັດທະນະທຳ ແລະ ທ່ອງທ່ຽວ ແຂວງ)があり、その一部門の県観光部(PTD: Provincial Tourism Department,ກົມທ່ອງທ່ຽວແຂວງ)が各県の観光促進業務を担っている。各県PTDの職員は10~30名規模。




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