タイ仏教入門

photo
石井米雄
定価 1800円+税
四六判 / 208頁 / 91年初版/07年第5刷
ISBN4-8396-0057−0 C0330 Y1800E

【関連書】道はひらける  ラオス概説   

仏教がインドで滅びたのはなぜか。厳しい修行による自己救済という理想がひとにぎりの強者のみに到達可能な道だったからである。では、同じ上座仏教がタイで繁栄を続けているのはなぜか。一般大衆がそこに別の魅力を見出し、新しい信仰の体系を作り上げたから二つの宗教が整合性を失わず、ひとつの「タイ仏教」として存在するのはなぜか。 タイ研究の碩学が若き日の僧侶生活の体験をもとに、タイ仏教のダイナミズム、その繁栄の謎をきわめてわかりやすく解き明かしてくれます。タイ社会を知るための入門書でもあります。

【目次】

■上座仏教の構造
神を立てない宗教/苦と解脱の論理/信仰体系の二重性
■出家者の仏教
出家の思想/生活軌範としての戒律/サンガの構造/サンガの性格
■在家者の仏教
サーマネーン・スピンの物語/救済の図式/「タンブン」の諸相/二つの宗教の接合点
■「挑戦」と「応戦」
キリスト教の挑戦/政治権力の挑戦/近代の挑戦
■年表
■上座仏教のおもな年中行事

[めこん HomePageへ]