ラオス史

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著=マーチン・スチュアート-フォックス
訳=菊池陽子
定価3500円+税
A5判上製・362ページ
ISBN978-4-8396-0239-0

●書評


【関連書】激動のラオス現代史を生きて――回想のわが生涯 ヴィエンチャン平野の暮らし 現代ラオスの政治と経済――1995〜2006 ラオス概説 ラオス農山村地域研究 ラオスは戦場だった


 最も充実したラオス通史として世界的に定評のあるA HISTORY OF LAOSの全訳です。さらに著者が日本語版のために、1990年代以降のラオスの変化をまとめた「終章」を書きおろしてくれました。これでラーンサーン王国からラオス人民民主共和国に至る「ラオス」の全歴史を読むことができます。

【著者はこんな人】
マーチン・スチュアート-フォックス Martin Stuart-Fox
クイーンズランド大学(オーストラリア)、歴史・哲学・宗教・古典学科名誉教授。1960年代、ラオス、ベトナムでUPI通信社の在外記者としてベトナム戦争の取材を担当。1976年、ジャーナリズムから転身し、研究生活に入る。歴史学で修士号、博士号を取得。1999年、クイーンズランド大学教授、同大学歴史科長となる。オーストラリア人文アカデミー会員。
ラオス関連の論文は60本以上、著書はLaos: Politics, Economics, and Society; The Lao Kingdom of Lan Xang; Buddhist Kingdom, Marxist State:The Making of Modern Laos; Historical Dictionary of Laos. (現在第3版)など6冊。その他、カンボジアについての著書、The Murderous Revolution.中国、東南アジア関係についての著書、China and Southeast Asia: Tribute, Trade and Influence.初期仏教についての著書、The Twilight Language: Explorations in Buddhist Meditation and Symbolism.( R. S. Bucknell氏との共著)がある。



【訳者はこんな人】
菊池陽子(きくち・ようこ)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。
ラオス近現代史専攻。
共著:『もっと知りたいラオス』(弘文堂、1996年)、『ラオス概説』(めこん、2003年)。論文:「「ラオス」の形成−『ラーオ・ニャイ』新聞の分析を通して−」(『早稲田大学大学院文学研究科紀要』 第42輯 1996年)、「ラオスの国民国家形成」(後藤乾一編 『岩波講座 東南アジア史8 国民国家形成の時代』 岩波書店 2002年)など。


【目次】

年表
序章
第1章 ラーンサーン王国
第2章 フランス領ラオス 1893年〜 1945年
フランスの介入
イギリス、フランス、フランス領ラオスの境界
フランスの統治
ラオス側の反応
ラオスのフランス人
開発のジレンマ 
ナショナリズムの胎動 
第3章 独立と統一 1945年〜 1957年
ラオ・イサラ
ラオス王国 
亡命と抵抗 
独立へ向けて 
パテート・ラオとベトミン 
ジュネーブ会談とその影響 
アメリカの介入 
第1次連合:統一の回復
第1次連合政府の崩壊 
第4章 中立の崩壊 1958年〜 1964年
右傾化 
政治的分裂:中立の崩壊 
第5章 戦争と革命 1964年〜 1975年
ラオスの苦境
和平への道のり
第3次連合とパテート・ラオによる権力奪取
第6章 ラオス人民民主共和国
国家防衛と社会主義建設 
再考 
党改革
社会主義の放棄 
党のがんばり 
地域統合へ向かって 
終章  

訳者あとがき  
参考文献  
索引  

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